同じ女性でも、テニスコートでみるときとパーティでみるときとでは、まるで印象がちがうもの。なにもメイクアップのせいだけではなく、バストの大きさまでちがってみえるのだから不思議である。着るものによって驚くほど表情がかわるのがバスト。いったいその秘密はどこにあるのだろうか。実は、女性たちは着るものによってバストを大きくみせたがったり、小さくみせたがったり工夫しているのだ。どんなときでも大きくみせたがっているわけではないのである。これが女性の心理というもの。そこでワコールでは、「バストを大きくみせたいのはどんな服装」なのか、「バストを小さくみせたいのはどんな服装」なのかをアンケート調査した。九種類のファッション例をあげ、そのときバストをどうみせたいのかをきいたのだ。その結果、女性がバストを大きくみせたいと思う服装のナンバーワンは、「セーターを着たとき」(四六・七パーセント)で、次に「ロングドレスを着たとき」(四五・七パーセント)となっている。一方、どんな服装のときバストを小さくみせたがっているかというと、第一位が「タンクトップを着たとき」(四四・二パーセント)で、第二位が「Tシャツを着たとき」(二九・二パーセント)となっている。双方のランキングは上表のとおりだが、セクシャルな魅力をアピールしたい服装のときはバストを大きく、ノンセクシャルにかわいらしさを強調したいときは小さめに、とそれぞれ工夫しているのがわかる。テニスコートでみたときはそれほどあるとは思えなかったバストが、ロングドレスを着てきたとたん、オヤッと首をかしげたくなるほど大きくみえるのも、女性のバストTPOのせいなのだ。もちろん、ブラジャーによって乳房を大きくみせることも、小さくみせることもできてしまう。女性は、そのために何種類かのブラジャーをもっている。今日はセーターできめようと思えば、バストをボリュームアップしてくれるブラジャーを、ギャザースカートでメルヘンチックにというときはそれなりのブラジャーを選んで身につけるというわけ。ワコールでは製品をつくるたびに試着してもらうモニターの女性がいる。先日、そのうちの一人、五〇歳ほどの女性がこう答えたのだった。「このブラをするとバストが大きく、高くなってしまう。嫌いですよ、これ」誰の目からみてもみちがえるようにバストが美しくなったというのにこの不満であった。その理由をきいてみてもう一度、首をかしげてしまったものだ。いわく、「このブラをつけていると痴漢にあう」女性の心理というのは実に不可解、痴漢に狙われるほど魅力ができたというのに……。それはさておき、ブラジャー一つで女性はこれほどセクシーな気分になるということだろう。概して、日本女性は昔からバストを大きくみせたがらない傾向があった。最近は事情もかわってきて、日本女性もバストTPO、場所とアウターで使い分けるようになっている。
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