「資産価値の落ちないマンション」といった雑誌の記事では、「駅近、大規模、再開発」という3点セットがその条件として語られることが多いようです。中でも真っ先に取り上げられるのが「駅近物件」です。「駅近」とはおおむね「徒歩5分以内。許容範囲は10分以内」というイメージでしょう。駅からバスに乗らなければいけない物件、つまり「バス便物件」は避けたほうがいいとされています。たしかに駅に近いほうが便利ですし、バスは交通渋滞などの影響で所要時間が読めなかったり、最終バスの時間が早いと駅からタクシーを使わなければならなくなったり。デメリットがあるのは事実です。ただ、筆者は「駅近、大規模、再開発」といった評価については、ライフスタイルや他人の価値観に左右される相対的なものではないかと思っています。「駅近物件」には、逆に駅に近いことによるデメリットもあります。鉄道の駅周辺は、たとえば都市部では商業ビルやオフィスなどが集中しており、住環境やセキュリティの面から見ると必ずしも好ましくありません。場合によっては、前述した「嫌悪施設」の1つ、風俗関係のテナントが入っているビルもあるでしょう。そういったエリアなら、駅からバス便でも、広い範囲の再開発で住環境を整備した大規模マンションのほうに価値を認める人は少なくありません。