天然石である証拠をつかむ

2011.05.18

安いお寿司屋さんでつかわれているのは、人造のイクラや数の子だというのはよく知られているところですが、これらは、素人目にはほとんど違いがわかりません。むしろ人造のイクラのほうが粒がしっかりしていて見た目がきれいだったりします。本物のほうが、粒がやぶれていて品質がよくないもののように見えるときがあります。人造のものは本物以上にきれいすぎてしまうものなのでしょう。宝石は、昔から随分たくさんのにせものが造られてきました。信用のある店ではにせものが混ざるということは考えられませんが、にせものを見抜く方法をひとつくらい知っていたほうがよいでしょう。それもやはり、いろいろな角度から宝石を見るということなのです。自然石には、インクルージョン(内包物)があります。自然の中で石が結晶して大きくなる過程で、どうしても結晶以外の成分が入り込んでインクルージョンとなるのです。合成宝石は人間が造るので、天然と同じ成分でより純粋な結晶をつくることができます。自然界での結晶のように偶然に何かが含まれてしまうということがないのですから、その結果、合成宝石は天然石以上に内部がクリーンになります。上、下、斜め横など宝石を動かして見て、内部に何か含まれていれば、それが天然石の証拠、インクルージョンです。ただ、いくら天然の証拠といっても、これがたくさんある宝石は、輝きが鈍くなるので価値が下がります。この天然の証拠であるインクルージョンのわかりやすい例としてオーストラリア産のブルー・サファイアがあげられます。オーストラリア産のブルー・サファイアは斜め横から見ると、直線の色帯があるものがあります。天然の結晶は、必ず角ばった面をもって成長します。その成長線がブラインド状の直線になって現れたものです。